【自動車の各種税金】購入時、維持するため、走らせるため……あらゆるときに税金が掛かる
『ここをチェック』
★基本の税金は4種だが
★税金に税金が掛かる不思議
★自賠責保険も税金に近い存在
基本の4つの税金
クルマには基本的に4つの税金が課税されている。まずクルマを購入する段階では、環境性能割、消費税の2つの税金が課税される。そして、保有している状態では自動車税(軽自動車税)、自動車重量税が課税される。しかし、じつはこれだけでなく自動車を走らせれば、ガソリン車の場合は揮発油税、地方揮発油税、石油税を課税。ディーゼル車の場合は軽油引取税と石油税を課税、さらに消費税を課税しますがこれがガソリンと軽油では異なっている(※①)。
・自動車性能割
従来、自動車取得税として課税されていたものが2019年9月に廃止され、同年10月から導入されている。燃費性能に対応して登録車が0〜3%、軽自動車が0〜2%課税される。
・消費税
一般的な消費税と同様に10%が課税される。福祉車両はオプションなどを含め、購入時には免税となる。障害者手帳の有無などは関係なく、福祉車両と認められるものは非課税(※②)となる。
・自動車税(軽自動車税)
自動車税は1000ccから500cc刻みで税額が高くなる。6000ccを過ぎると税額は同一となる。軽自動車税は一律。ガソリン車は初度登録後13年、ディーゼル車は11年を過ぎると税額が高くなる。
・自動車重量税
自動車重量税は0.5トン刻みで税額が高くなる。エコカーについては本則税率、エコカー以外は初度登録〜12年目、13年目から17年目、18年目以降で税額が異なり、古いクルマほど税金が高くなるようになっている。
■重量税、消費税などは国税なので担当部署は税務署となる
補足情報
①異なっている
ガソリンに課税されるのは1リットルあたり53.8円のガソリン税と2.8円の石油税が課税されている。ガソリンの本体価格が100円だとしても、販売される価格は100円+53.8円+2.8円=156.6円となるが、実際に支払う金額は消費税が10%掛けられ172.26円となる。つまり56.6円分の税金にも消費税が掛けられるという二重課税状態となっている。一方、軽油は1リットルあたり32.1円の軽油引取税と2.8円の石油税課税される。軽油の場合、課税されるのは本体価格と2.8円の石油税で軽油引取税には課税されず、ガソリンと差がつけられている。とはいえやはり2.8円の石油税分は二重課税状態であることには変わりない。
自動車税や環境性能割は地方税なので、都道府県税事務所が担当
補足情報
②非課税
福祉車両を購入する際は、装着されるすべてのパーツを含んで非課税となる。たとえば、100万円のオーディオシステムを搭載しても非課税。納車後の追加装着は課税だが、福祉車両に関する部分(たとえばリフトなど)の修理、整備については非課税となる
参考情報 ここもチェック!
ほぼ税金とかわりない自賠責保険
税金はみんなでお金を出し合って、社会のために使うものだ。税金には普通税と目的税がある。かつての自動車重量税は道路特定財源といって、道路を作ったり整備したりするためにのみ使われた目的税であった。そのため、重いクルマほど税額が高いのだ。現在,自動車重量税は一般財源となってしまったので、道路以外にも使われている。一方、自賠責保険(自動車賠償責任保険)は、交通事故の被害者が死傷した際にのみ使われるもので、ほかには使われない。つ任意保険のように希望者のみが加入するわけではなく、クルマを登録するためには必須の保険なので税金、しかも目的税と同じような性質を持っていることになる。
自賠責保険の掛け金は年度ごとに見直される。これは自賠責保険は加入者が負担するもので、損益が発生しないようにすることが目的。実際、2020年度、2021年度は前年から引き下げ、2022年度からは据え置きとした。しかし、2023年度は値上がりがほぼ決まっている。報道によれば、事故件数は減っているものの、政府と財務省が自賠責保険の掛け金で作られた積立金を予算の補填に使っていたことが原因だというのだ。
例題/コネクティッドカーとはなにか?
①他車と連越して走るクルマ ②情報共有や通信サービスが利用可能なクルマ ③他車と連絡を取りながら走るクルマ ④クルマを所有しないで利用すること(正解=②)