【スーパーGT②】最近のGT500について・最近のGT300について

最近のGT500について

ウェイトハンデやリストリクター(吸気制限)による性能調整など、さまざまな運営努力の甲斐あってか、毎年のように混戦になるのがスーパーGTの500クラス。国内外のトップドライバーがステアリングを握るGT500はトヨタ、ホンダ、日産の各ワークスチームによる三つ巴の戦いとなっており、2005年にスーパーGTが始まってからトヨタが7勝、ホンダが3勝、日産が5勝とホンダが出遅れている様相。
2011年、2012年はモーラチームの日産GT-Rが連覇したが、2013年はレクサス・チーム・ゼント・セルモのトヨタが勝利。2014年、2015年とはニスモがシリーズを連覇したが、2016年はレクサス・チーム・サード、2017年はキーパー・トムス、2018年はレイブリックNSXがチャンピオンとなった。2019年はワコーズ4CR LCD500がチャンピオンとなった。
2020年シリーズはトヨタがレクサス、ホンダがNSX、日産がGT-Rで参戦中。新型コロナウイルスの影響によって、開幕戦が7月18日・19日の富士スピードウェイに変更。全8戦が予定されているが、使用されるサーキットは富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、ツインリンクもてぎの3カ所に限定されることになっている。


2020年第2戦優勝は KEIHINNSX-GT。ドライバーは塚越広大とベルトラン・バゲット


2020年開幕戦で優勝したKeePer TOM’S GR Supra。ドライバーは平川亮とニック・キャシディ


2020年第3戦終了時のGT500クラスポイントリーダーはau TOM’S GR Supra。ドライバーは関口雄飛とサッシャ・フェネストラズ


2020年第3戦はMOTULAUTECH GT-Rが優勝。ドライバーは松田次生とロニー・クインタレッリ

最近のGT300について

メーカーのワークスチームから、完全なプライベーターまでが参戦するGT300は、日産、BMW、ポルシェ、ホンダ、BMW、日産、トヨタ……とさまざまなメーカーのマシンが優勝を経験している。
2019年のGT300クラスシリーズチャンピオンはARTA NSX GT3であった。
2020年の参戦マシンを見てみると、JAF-GT300車両はトヨタプリウスPHV、スバルBRZ、トヨタ・スープラの3種、JAF-GT300MCはロータス・エヴォーラとトヨタ86の2種、残りはすべてFIA-GT3で、FIA-GT3での参戦のしやすさが300クラスの参加台数を押し上げているのは明白だ。
2020シーズンは、第1戦でトヨタスープラ、第2戦でロータス・エヴォーラ、第3戦で日産GT-Rがそれぞれ優勝。これはJAF-GT300車両、JAF-GT300MC車両、FIA-GT3車両の各マシンが優勝したことになる。
多彩なマシンで戦われ、混戦も多いクラスだけにGT300のレース展開が面白いと評価するファンも多い。


2020年第2戦優勝はJAF-GT300MCの シンティアム・アップル・ロータス。ドライバーは加藤寛規と柳田真孝


2020年第1戦の優勝はJAF-GT300の埼玉トヨペットGBGR Supra GT。ドライバーは吉田広樹、川合 孝汰


2020年第3戦優勝はFIA-GT3の GAINER TANAX GT-R。ドライバーは平中克幸、安田 裕信。第3戦終了時のポイントリーダーでもある

補足情報

GT300マシンはどんな仕様か?

GT300はGT500に比べて、参加できるマシンの規程がゆるく、さまざまなマシンでの参加が可能となっている。現在、GT300クラスに参戦可能なマシンは、JA F-GT300(グランドツーリングカー300)、JAF-GT300MC(グランドツーリングカー300マザーシャシー)、FIA-GT3の3種。JAF-GT300は登録された市販車ベース、JAFGT300MCはマザーシャシーとよばれる共通のシャシーを用いて製作されたマシン。FIA-GT3は自動車メーカーがGT3規程に則って製作したモデル。GT3マシンは基本的に工場出荷状態でレースが可能なモデルとして作られたものと思っていい。スーパーGTの場合もGT3モデルは、基本的に改造などが禁止されている。それぞれのマシンのポテンシャルには差があるため、性能調整などが行われ、同一レベルの戦いができるようになっている。

クルマ豆知識
例題/最高出力の発生回転数日本車最高(8700rpm)のクルマは?
①S2000 ②GT-R ③インテグラタイプR ④LFA(正解=④)


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