【コロナショック自動車産業も大打撃①】いい面も悪い面も見えたグローバル化
『ここをチェック』
★世界中で工場の操業が中止となる事態に
★国内販売台数は8割まで落ち込む
★メーカー各社はコロナ対策に協力
いい面も悪い面も見えたグローバル化
編集を行っている2020年8月下旬においても新型コロナウイルスの終息は見えない状況だ。新型コロナウイルス騒動の発端は2019年11月の中国での集団発生だといわれる。その後、あっという間に世界的パンデミックとなり、世界の経済は大打撃を受けた。自動車産業もその例にもれることはなかった。
世界中で多くの生産工場が操業停止となり、生産はもちろん販売面においても大きな落ち込みを見せた。
2020年1月〜7月の日本における自動車販売台数は、全メーカー合計で163万9049台(商用車含む)で、前年比で80.5%と大きく落ち込んでいる。輸出を見ても同様で1〜5月の輸出は71.4%にまで落ち込んでいる。
自動車は原材料はもちろん、最近は部品輸入するようになっている。電子化も進み、国内のサプライヤーがたったひとつの電子部品が手に入らないためにクルマが生産できないという状況すら起きる可能性がある。
そうした一方で、現在は各自動車メーカーが海外に現地法人を設立し、大きな拠点では現地生産も行っている。これがいい方向に作用している場合は、その地域のサプライチェーンを使ってクルマの製造を行うことができるというわけだ。とはいえ、全体としては動きは硬直した。世界が正常に機能している際には、グローバル化はいい方向に進み、ひとたび今回のコロナパニックような状況になれば悪い方向に進むことは必至だ。
また、自動車メーカーは製造業のなかでも多方面にわたる技術を有することから、新型コロナウイルス対応のさまざまな強力体制が各国で見られました。
日本はフェイスシールドや防護服の製造などにとどまっていたが、アメリカに目を向けるとGMやトヨタが人工心肺の製造をサポートなども行われた。
コロナパニックによって大きなダメージを受けた自動車産業界ではあるものの、パーソナルモビリティとしての自動車の価値が見直されるなど、アフターコロナに向かっての動きも活発になりつつある。
新型コロナウイルスのまん延により、世界中の自動車工場が操業停止を強いられた。写真はトヨタの田原工場
GMはVentec Life Systemと協力して人工呼吸器の生産のためにインディアナ州ERCのGMココモビルを改造して対応した
フェイスシールドや防護服、患者輸送用車両など自動車メーカーはさまざまな分野で、新型コロナウイルス対策に協力した
日産はディーラーでの商談前にチャットで相談をできるシステムを導入。コロナ渦での販売方法を各社が模索している
①90勝 ②91勝 ③92勝 ④93勝(正解=②)