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【最新ニュース】日産名車再生クラブがレストアしたチェリーF-ⅡTSレース仕様をお披露目

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日産名車再生クラブが今年の課題であったチェリーF-ⅡTSレース仕様の再生完了宣言式を行いました。02

日産名車再生クラブは、日産自動車と関連会社の有志が集まり、毎年、日産ヘリテージコレクションに収められた車両の中から1台を選び、レストアする活動を行っています。03 04

今年は、日産の名機として知られるA型エンジン誕生50周年ということもあり、再生車両には、「チェリーF-TSレース仕様」が選ばれました。このクルマは、チェリーF-Ⅱに設定されたスポーティな最上級グレード「1400GX TWIN」をベースにTSレース仕様に仕立てたもので、チェリーF-Ⅱのカタログにも掲載されています。しかしながら、当時、日本の自動車メーカーが排ガス規制対策に追われていた時期であり、国内のワークスによるレース活動は自粛され、国内の実績はデモ走行のみとなった、まさに幻のレーシングカーなのです。ただ海外遠征の実績があり、ニュージーランドのレースでは優勝するなど、レーシングカーとしての完成度は高かったようです。05 06

5ヶ月かけてレストアされたチェリーF-Ⅱは、完全に分解され、各部の修理再生が行われています。このレースカーには、本来A12型をチューニングしたレーシングエンジンが搭載されていたのですが、何らかの事情でレース用エンジンは降ろされており、現車には、ノーマルのA12型エンジンが搭載されていたことがわかりました。そこで、レストアために集めた当時の資料を基に、TSレース仕様に近い1300㏄仕様のチューニングエンジンに組み上げ、搭載してあります。もちろんエンジンまわりやボディ、そして足回りなどには、しっかりとレースチューニングが施されており、当時の技術者たちの考え方や技術を垣間見ることができたそうです。0708

既にシェイクダウンを終えており、12月11日に富士スピードウェイで開始されるNISMO FESTIVAL at FUJI SPEEDWAY 2016でデモンストレーションランが披露される予定なので、イベントに足を運ばれる方は要注目です。
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イベント終了後は、毎年、くる検ツアーが実施されている日産自動車座間事業所内にある日産ヘリテージコレクションに展示され、来館者は見学できるようになるそうですよ。

text & photo by OHTO Yasuhiro