【先週の自動車業界ハイライト】5分で分かる!『20年6月29日週』の最新ニュースまとめ
6/29週も自動車関連ニュースが盛りだくさん!国内外問わず、自動車業界の重要なニュースをわかりやすく皆様にお届けします。
STI、今年度のニュル24時間耐久レース参戦を見送り
スバル・STI(スバル・テクニカ・インターナショナル)は、9月24日~27日にドイツにて開催が予定されているニュルブルクリンク24時間耐久レースの参戦を見送ることを発表しました。
ニュルブルクリンク24時間耐久レースは通年、5月に開催していましたが、今年は新型コロナウィルスの感染拡大の懸念から、開催が9月に延期されていました。
現状で、ドライバーや協力企業、従業員など関係者の安全を確保した万全な状態で臨むことが難しいと判断し、本年度の開催を断念したとのことです。
参考:スバル/STI、2020ニュルブルクリンク24時間参戦を断念。新型コロナ流行の影響を受け
サンデンHD、事業再生ADRを申請 負債額は1648億円
自動車向けエアコン製造のサンデンホールディングスは6月30日、私的整理の一種である「事業再生ADR」を事業再生実務家協会に申請し、受理されたと発表しました。
新型コロナの影響により自動車生産が大幅に減少し、生産停止を余儀なくされました。
また、需要回復の先行きも不透明なことから、今回の申請に至りました。
事業再生ADR (Alternative Dispute Resolution)とは、訴訟手続によらずに民事上の紛争の解決をしようとする当事者のため、公正な第三者が関与してその解決を図る手続のことで、サンデンHDは複数のスポンサー企業と資本業務提携を目指すとしています。
参考:自動車部品製造のサンデンHD 事業再生ADRを申請 新型コロナで世界的な需要減少 業績が低迷
ミシュラン、氷上性能と雪上性能が向上した新型スタッドレスタイヤ「X-ICE SNOW」を発売
日本ミシュランは6月30日、日本向けの乗用スタッドレスタイヤの「X-ICE SNOW」「X-ICE SNOW SUV」を発売しました。
新開発の「EverWinterGripコンパウンド(エバー・ウインター・グリップ・コンパウンド)」により、従来の「X-ICE 3+」と比較して氷上ブレーキ性能が9%向上に加え、雪上ブレーキ性能も4%向上しています。
また、EverWinterGripコンパウンドは摩耗しても接地面の凹凸が再生され続けるため、高い性能が長く続きます。
パターンには「新世代Vシェイプトレッドパターン」を採用し、エッジ効果によるアイスグリップと雪や水の排出を強化。安定したグリップを生み出します。
ラインナップは84サイズの展開です。
参考:日本ミシュランタイヤ、アイス性能と雪上性能ともに向上した新スタッドレスタイヤ『MICHELIN X-ICE SNOW』シリーズ発売
マセラティ、新型スーパーカーに搭載されるエンジンを発表 V6ツインターボに決定
マセラティは7月1日、9月発売予定の「MC20」に新開発3.0L V6ツインターボを搭載すると発表しました。
マセラティはフェラーリよりエンジン供給を受けてきましたが、2016年にフェラーリはフィアット・クライスラー・オートモービルズ (FCA)から独立し、エンジン供給が受けれなくなった為、新型エンジンを自社開発しました。
この新型エンジン「ネットゥーノ(Nettuno)」はF1由来のテクノロジーである「プレチャンバー燃焼システム」を市販車で初めて採用しました。
ツインターボで過給し、3.0Lでありながら最大出力630ps/7500rpm、最大トルク74.4kgm/3000~5500rpmを発生します。
参考:マセラティの新型スーパーカー『MC20』、630馬力V6ツインターボ搭載が決定 車は9月発表
シトロエン、新型C4がSUVに転身 EV版も同時発売
シトロエンは2020年6月30日、本国にて新型「C4」及びピュアEV(電気自動車)の「e-C4」を発表しました。
従来のC4はCセグメントのハッチバックとして発売されていましたが、新型はSUV人気も相まってSUVテイストを盛り込んだスタイルに転身。
パワートレーンはガソリン、ディーゼルに加え、ピュアEVも用意されました。
注目のEVは136ps・260Nmを発生するモーターを搭載し、0-100km/hを9.7秒で駆け抜けます。
バッテリーは400V・50kWhリチウムイオン製で、最大航続距離はWLTPモードで350kmと公表されています。
参考:新型「シトロエンC4」がデビュー ピュアEVの「e-C4-100%エレクトリック」も登場
英国「イネオス・オートモーティブ」より本格派4×4「グレナディア」が発表
イギリスの多国籍化学企業「イネオス」のグループに属するイネオス・オートモーティブは7月1日、本格オフローダーの新型車「グレナディア」を発表しました。
本格オフローダーの代名詞である「初代ランドローバー・ディフェンダー」の生産終了をきっかけに、イネオス創業者でディフェンダーの愛好家でもあるジム・ラトクリフ氏は、ディフェンダーの代わりになるオフローダーの開発を決意したといいます。
パワートレインはBMW製3.0Lのガソリンターボとディーゼルターボの2種類に、ZF製8速ATが組み合わされます。
発売は本国イギリスにて、2021年の後半を予定しています。
参考:新型ディフェンダーよりカッコいい!? 英国発のイネオス「グレナディア」登場
日産セレナ・スズキランディにリコール CVT制御プログラムに不具合
日産自動車は7月2日、2012年~2013年に製造されたセレナの一部車種にて、無段変速機(CVT)の制御プログラムが不適切としてリコールを発表しました。
スズキでも同様に、日産からOEM供給されているランディのリコールを発表しました。
変速機構であるスチールベルトに傷がつくものがあり、そのままの状態で使用を続けると最悪の場合、スチールベルトが破損し走行不能に至るおそれがあるそうです。
対策は変速プログラムを対策品に書き換えとし、また、CVTコントロールユニットの故障履歴を確認し、当該不具合に至る履歴を確認した場合は、CVT本体を交換するとしています。
該当車両はセレナで110,319台、ランディで1,227台の計111,546台です。
参考:セレナのリコール (2012から2013年生産車の一部)
日産、新型SUV電気自動車「アリア」のティザーサイトを公開 ワールドプレミアは7月15日
日産自動車は7月1日、新型電気自動車(EV)「アリア」のティザーサイトを公開しました。
デザイン、スペックなどの詳細は不明ですが、ティザーサイトにはヘッドライトとデイライトと思われるライトの点灯したフロントシルエット画像が公開されています。
また、Youtubeの日産公式アカウントではデザインスケッチやクレイモデルの作成過程、一部のエクステリアが映った動画を公開しています。
リリースイベントは7月15日の14時よりインターネット上にて世界同時公開予定です。
参考:日産、テスラにリベンジを挑む! SUVタイプの電気自動車「アリア」を7月15日に世界初公開へ
DAMD、初代モデルをオマージュした現行ジムニー向けのボディキットを発売
エアロパーツメーカーのDAMD(ダムド)は7月3日、ジムニー(JB64)用のボディキット「the ROOTS」及び「little B.」を7月3日より発売しました。
DAMDはジムニー向けのボディキットで、メルセデスベンツGクラスをオマージュした「little G.」シリーズや、ランドローバーディフェンダーをオマージュした「little D.」を発売しており、オートサロンでも話題となりました。
今回発売された「the ROOTS」は、初代モデルLJ10型をオマージュ。ブレない美学をコンセプトとしています。
またフォードブロンコを思わせる「little B.」は20世紀を駆け抜けたアメリカの独創的で美しいスタイリングをデザインに落し込んでいます。
いずれのモデルもジムニーのカスタマイズを手掛けるAPIO(アピオ)との共同開発。
ホイールもセットになったコンプリートキットも発売しています。
参考:ダムド、ジムニー用新作ボディキット発売 初期型イメージの「the ROOTS」など
マツダ・メキシコ、MAZDA3のターボモデルのティザー動画を公開
マツダ・メキシコは7月3日、YoutubeやtwitterなどでMAZDA3のティザー画像や動画を公開しました。
Youtubeの動画では「227HP(馬力)」の文字が見て取れます。
スペックから予想すると、日本仕様のMAZDA6、CX-5、CX-8に搭載されている2.5Lターボと同等のスペックと思われます。
日本への導入は未確定ですが、ネット上でも日本に導入してほしいという声が多く聞かれるモデルです。
参考:マツダメキシコ、Mazda3 2.5Lターボモデルを発表
6月29週の自動車関連ニュースまとめ
日産の新型SUV電気自動車、マツダ・メキシコでのMAZDA3のターボモデル、シトロエンの新型C4など、リリースに関わるニュースが多かった6/29週。
新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けた自動車業界ですが、新車発表などの明るい話題も増えはじめてきました。
また、9月に延期されることとなったニュルブルクリンク24時間耐久レースに、スバル・STIの出場が取りやめとなってしまいました。楽しみにしていたファンにとっては残念な結果になりましたが、2021年への出場に向けて前進するとのコメントもあり、来年の開催を楽しみに待ちましょう。