いまさら聞けない!車の維持費についての基礎知識

2016.06.27
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取得税や車両代にかかる消費税、リサイクル料など、購入時に支払うものは除外して、維持していく上で必要となる、個人で所有する一般的な乗用車の維持費について、説明します。

(1)納付が義務付けられている法定費用(税金等)

車を維持していくためには、いくつか納めなければならない法定費用(税金等)があります。

(1)自動車税

毎年課税される税金です。排気量別に税金が定められており、1,800ccの車の場合、標準税額は39,500円です。 「軽は維持費が安い」と言われますが、これは軽乗用車の標準税額が7,200円と安いためです。

自動車税は、4月1日時点の所有者に4月から翌年3月までの1年分が課税されます。 その納付書が5月初旬に届くので、大型連休で出費が多いタイミングで頭を抱えた経験がある人もいるのではないでしょうか?

この自動車税ですが、エコカー減税がある反面、車齢が13年超となると15%重課税されるなど、特に旧い車の愛好家にとっては、不満が生じているのが実情です。 また、現在の制度では、排気量が増えると共に税額も上がるため、大排気量車が敬遠される要因になっています。ちなみに、普通車の自動車税は都道府県税、軽自動車税は市町村税となっています。 

(2)重量税

車検時に2年分をまとめて支払う(自家用乗用車の場合)のが自動車重量税です。 これは国税で、白ナンバーの普通車なら500kg刻みで税額が定められています。 例えば、1,600kg(1.6トン)の車の場合、2年間の標準税額は32,800円です。自動車税同様に、エコカー減税や車齢13年超の車には重課税されます。

(3)自動車損害賠償責任保険

通称、自賠責保険。これも重量税同様、車検時に2年間(自家用乗用車の場合)の加入が義務付けられています。 この保険をかけていることが証明されないと車検を受けることができません。 つまり、公道での走行を禁止されるというわけです。 白ナンバーの乗用車の場合、現在の保険料は24ヶ月(2年)の加入で、27,840円で、これは、どこの保険会社でも同じ保険料です。

(4)その他

車を走らせるために欠かせないガソリンや軽油にも、揮発油税など、いわゆる“ガソリン税”が含まれています。 車を走らせながら納税もしている、ということですね。他にも細かいところでは車検時の印紙代があります。

(2)定期的にしなければならない点検やメンテナンス

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車は大切な人の命を乗せていますから、安全運行のためにも、日常、そして定期的な点検、メンテナンスが欠かせません。

(1)法定24ヶ月点検・車検

私たちが「車検」と呼ぶのは、法定24ヶ月点検のことです。 これは法令で定められた点検で、フロントガラス中央に四角いステッカーが貼ってありますが、それに記載された期限までに、法定24ヶ月点検を終えて、陸運支局か民間の指定工場で検査を受けて、さらに合格しないと公道を走ることはできません。

車検の基本料金ですが、プロに任せた場合、法定24ヶ月点検+車検代行料で、大体40,000円~です。それに重量税や自賠責保険料などが加算されます。

(2)法定12ヶ月点検

車検を受けてから12ヶ月後に、法定12ヶ月点検があります。 これは法令で定められた点検で、フロントガラスに丸いステッカーが貼ってありますが、それに記載された期限までに、なるべくなら、整備工場者ディーラー、車を購入した販売店で点検を受けるようにしましょう。その基本料金ですが、大体10,000円~です。

(3)エンジンオイル交換

最近は、メーカー指定が15,000km毎もしくは1年毎の車もありますが、現実的には、5,000km毎もしくは半年毎の交換が一般的です。 そして、フィルター(エレメント)は、エンジンオイル交換2回につき1回、同時に交換します。 種類は、廉価な鉱物油、部分合成油、高性能な化学合成があり、車のエンジンに合わせて選ぶことになります。

料金は、エンジンオイル交換が、4Lで2,000円~、フィルター(エレメント)は1,500円~ですが、車種によっては作業工賃が高い場合がありますし、もちろん、使用するエンジンオイルの種類や量によっても、料金が変動します。

(4)その他油脂類

車には、さまざまな液体、油脂類が使われており、それらの定期的な交換と補充が必要です。いずれも交換するとなると、数千円~です。

・クーラント(ラジエーターの冷却水)
・トランスミッションフルード
・デファレンシャルギアオイル
・パワーステアリングフルード
・ブレーキフルード
・ウィンドウウォッシャー液(補充)

(5)その他定期交換部品や消耗品

車は機械であり、各部の性能をきちんと発揮させるためには、定期的に交換したい消耗品がいくつかあります。 長期間維持していくと、1回もしくは複数回、交換することがあると思われる消耗品類を挙げてみましょう。

・バッテリー
・タイヤ
・ワイパーゴム
・エンジンのエアクリーナー
・エンジンのベルト類
・スパークプラグ
・ブレーキパッド
・ブレーキライニング
・エアコンフィルター
・シャフトブーツ
・ブレーキホース
・電球類

(3)所有者の任意もしくは事情によって掛かる維持費

その他、車の維持に掛かる費用を挙げます。

(1)自動車保険(任意保険)

車検時に加入する自賠責保険だけでは、補償内容が十分ではないため、任意保険への加入は実質的には必須と言えます。

(2)駐車場代

保管場所の確保は義務付けられています。自宅に駐車場が確保できない場合は、駐車場を借りなければなりません。

(3)洗車やコーティング代

大切な愛車ですから、美しさと輝きを保つためには、洗車やボディコーティングにそれなりの費用が掛かります。

(4)その他

キズを付けてしまった場合や、故障した場合の修理費用として、現金を少しプールしておくと良いでしょう。

こうして、車の維持にかかる費用を見ると、「こんなにあるのか!」と驚かれたかもしれません。ただ、実際はいくつかの項目をまとめて支払っていることが多いので、その回数は少なくても金額が大きいため「車はお金が掛かる」と思われる要因となっています。

今や私たちの生活に欠かかすことができない車は、行動範囲を大きく広げてくれます。 「車があるから来ることができた」そんな場所もありますよね。車は単なる機械ではありません。

と言うのは、車が納車されたとき、手放すとき、そして旅先でも記念撮影をする人が多いでしょう。しかし、同じ耐久消費財である冷蔵庫やエアコンではそんなことをする人は、あまりいませんよね。特に車好きではない人も、車と共に過ごしたことでできた思い出があるものです。 「車で楽しい思い出をたくさん作る!」そんな気持ちで、愛車とは付き合っていきたいものですね。

text by 内田憲志

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