【モーターショー①】日本の高度成長とともに育ってきた東京モーターショー・世界を驚愕させた新技術が目白押しだった
『ここをチェック』
★中国にも広がるモーターショーの熱気
★趣味性の高いイベントにも注目したい
★2021年東京モーターショーが中止に
日本の高度成長とともに育ってきた東京モーターショー
世界5大モーターショーのうちのひとつ東京モーターショーが始まったのは終戦から9年しか経っていない昭和29年。まさに日本の高度成長第一期のさなかにあった。第1回の会場は日比谷公園。当時の主役は商用車で、乗用車の出展はわずか17台だったが、戦後最大規模のショーとして大好評となり、10日間の開催期間中になんと54万7000人の人が訪れた。
その後東京モーターショーは、後楽園→晴海→幕張→台場と会場を移し、現在に至る。 60年にわたる長い歴史のなかで、最も来場者が多かったのは1991年の第29回東京モーターショーで、15日間の来場者は201万8500人(※①)。出品車両数783台という、世界第一級のショーにふさわしい記録となった。
しかし、新型コロナウィルスのまん延が収まらないこともあり、2021年の東京モーターショーはオンラインでの開催を含め中止となった。
補足情報
①入場者数ベスト10は?
60年にもおよぶ歴史を持つ東京モーターショー。その歴史のなかで入場者数のベスト10をランキングしたのが下の表。第1位は201万8500人を記録した第29回だが、奇しくも時はバブル末期の1991年だった。
東京モーターショーの前身となる1954年の第1回全日本自動車ショウ。会場は日比谷公園
後楽園で開催された第5回全日本自動車ショウ。1958年
1959年からは会場を晴海に移して開催
世界を驚愕させた新技術が目白押しだった
煌びやかなコンセプトカーばかりではなく東京モーターショーは技術面でも世界から注目を浴びるモーターショー(※②)といえる。三菱が開発したサイレントシャフト、マツダが実用化に成功したロータリーエンジン、トヨタが実用化したアクティブサスペンションやハイブリッドシステムなどなど、例を挙げると枚挙にいとまがない。海外の自動車メーカーにとっては、むしろコンセプトカーよりもこちらを注視しているほど。
補足情報
②ショーで発表された新技術
世界各国の自動車メーカーが注目する日本のテクノロジー。過去、注目された新技術とは…
1963年/ロータリーエンジンの試作型を東京モーターショーで発表。その後1967年に市販車のコスモスポーツに搭載(マツダ)
1973年/副燃焼室システムCVCC(ホンダ)
1984年/世界初電子制御自動5段変速機NAVI5(いすゞ)
1987年/金属ベルトと可変プーリーを使用した世界初のECVT(スバル)
1987年/アクティブサスペンション(トヨタ)
1995年/アクティブスタビリティコントロール(三菱)
1995年/プリウスのベース技術となったトヨタハイブリッドシステム(トヨタ)
1997年に発表された初代プリウスのプロトタイプは1995年の第31回東京モーターショーでお披露目された。スタイルは初代とはかなり異なるが、1.5ℓ直噴エンジンが搭載されることなどが発表された
量産車世界初として市販化された三菱の直噴エンジンGDI。東京モーターショーで登場
参考情報 ここもチェック!
ワールドプレミア、ジャパンプレミアってなんのこと?
さまざまなクルマが展示される東京モーターショーだが、展示されるクルマのなかにはワールドプレミア、ジャパンプレミアと呼ばれるクルマがある。ワールドプレミアとは世界で初公開されるクルマのことで、ジャパンプレミアとは日本で初公開されるクルマのこと。当然その数が多いほど注目度が高まる。ちなみに2017年の東京モーターショーにはワールドプレミアが64台。ジャパンプレミアが62台を含む380台が展示されたが、2019年のプレミアはかなり減った。
例題/車歴13年超の普通自動車税率は次のうちどれ?
①10% ②15% ③20% ④25%(正解=②)
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