【諸元表の見方①】使用感から税金までさまざまなことがわかる
『ここをチェック』
★諸元表は各メーカーが国土交通省に提出した数値に基づく
★数値からそのクルマの“性格”を推し量ることができる
★車庫のサイズや燃費、税金など、リアルな生活とも直結
使用感から税金までさまざまなことがわかる
自動車カタログに載っている「諸元表」は、いわば自動車の仕様書。ボディタイプや寸法、各種性能、燃費などがグレードごとに事細かにまとめられているものだ。
諸元表には専門用語やさまざまな数値が並んでいるだけにわかりにくい部分もあるが、世の中に多数ある自動車をすべて実際に乗り比べて運動性能や居住性、経済性などを確認できない以上、われわれは諸元表やそのほかの仕様書に記載されているデータを基に、まずは各自動車を比較することになる。 また諸元表には、自動車製造の認可を受けるために各メーカーが国土交通省に提出する「自動車型式指定申請書(※①)」に記載した数値が書かれており、車検証にも寸法などの主な数値類は記載されている。
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①自動車型式指定申請書
新たに自動車を使用する時は、運輸支局などで新規検査が義務づけられているが、この新規検査を効率的、かつ適正に実施し、安全の確保と環境保全などを図るため、メーカーが事前に基準の適合性について審査を受ける制度が「自動車型式指定制度」。
カタログ記載の諸元表にはそのクルマの車両型式のほか、重量や性能(最小回転半径や燃料消費率など)、寸法、乗車定員、エンジンに関すること(種類、総排気量、最高出力、最大トルクなど)、ステアリング形式、駆動形式、サスペンション形式、ブレーキの種類、変速比、減速比などが車種ごとに明示されている。特にエンジンの内径×行程(ボア×ストローク)などは、そのクルマの“性格”を知るうえで重要なデータになるだろう。
また寸法における全高や全幅は、そのクルマが車庫に入るかどうかを判断するうえで重要な数値となり、車両重量は「重量税」とも関係してくる。さらに総排気量は年に一度の「自動車税(※②)」を決める要素でもある。クルマを購入する際は性能関係だけでなく、これらの数値も事前に確認しておこう。
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②自動車税
自動車税は自動車の所有者に課せられる地方税。しかし、同じく地方自治体に納める地方税である「自動車取得税」が2015年10月の消費税増税に合わせて廃止されることになっていたが、消費税の増税そのものができない経済情勢となっているため、自動車取得税に付いて廃止されずに続いている。
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諸元表に記載される主なデータ
●車両の型式
●車両の寸法・重量など
●性能(最小回転半径など)
●エンジンの形式
●エンジンの排気量・出力など
●変速機の方式・減速比
●サスペンションの形式
●ブレーキの形式
●タイヤサイズ
そのクルマは自宅駐車場に収まるのか? ということを知るためにも、「寸法」の情報は意外と重要だ
参考情報 ここもチェック!
諸元表だけでなく「装備」「環境」にも注目
自動車のカタログには諸元表のほかに「装備一覧表」と「環境仕様」も記載されている。
特に環境仕様書は、環境意識の高まった現在にあっては必須のデータで、燃料消費率は二酸化炭素排出量、排出ガス中に含まれる有害物質(CO、NOxなど)の量、車外騒音量、エアコン冷却媒体の種類のほか、リサイクルについての項目も載っている。
また、自動車税が最大で50%程度軽減され、自動車取得税が最大で30万円程度控除されることもある「排出ガス認定レベル」の区分についても、近年のクルマのカタログにはもれなく記載されている。このあたりのデータも、自動車を購入する前には必ず確認しておきたいポイントだ。
例題/ターボチャージャーを駆動するエネルギーは?
①エンジンの出力 ②電気 ③風力 ④排気(正解=④)