【ローン/クレジット/リース/保険】アメリカでは1920年にはすでにオートローンが存在していた

『ここをチェック』
★オートローンはアメリカで始まった
★日本では1960年にプリンス自動車がローンを開始
★ネット系自動車保険が台頭、コンビニ1日保険も登場

アメリカでは1920年にはすでにオートローンが存在していた

オートローンは1920年代に、アメリカでゼネラルモーターズ(GM)やクライスラーによってスタートしました。
日本においては1960年にプリンス自動車(現日産自動車)が国内初のオートローンの提供を開始しました。1970年代になると、自動車販売会社は、分割払い(ローン機能)を活用することで自動車販売が促進されるため、オートローンの取扱いを強化するようになります。当時のオートローンは「マル専手形」(※①)という銀行の仕組みを利用していました。

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①マル専手形

マル専手形とは、「手形専用当座勘定(口座)」を略したもので、通常の約束手形のような性質を持つ割賦支払いの契約でした。万一利用者が延滞(手形不渡り)を起こした場合は販売店が回収責任を負う仕組みでした。


1980年代に入り、各自動車販売会社は販売が好調になり、その一方で発生する遅延債権の回収業務になかなか手が回らなくなってきます。この頃から各自動車メーカーはファイナンス会社を独自に設立し、一方で全国各地を発祥とするオリコ(オリエントコーポレーションの略称)のような信販会社によって現在のようなオートローンの制度が確立し始めます。現在のオートローンは「マル専手形」のような契約ではなく、信販会社を介在させた「3者間契約」、あるいは「4者間契約」になっているのが一般的です。
現在では、自動車メーカー系のファイナンス会社が多数に存在します。その多くは、オートローンの契約のために存在している側面を持ちつつも、独自にクレジットカードを発行(※②)し手数料や金利収入を得ることで、売上の一部にするといった側面も持ち合わせています。

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②独自にクレジットカードを発行

メーカーが独自に発行しているクレジットカードは新車購入時や整備時にキャッシュバックされるなど一般のクレジットカードよりも還元率が高いサービスを受けられることが多い。ETCを使うことがポピュラーになっているだけに、メーカー系クレカは無視できない存在となっている。


オートローンにはいくつかの種類があります。「通常ローン」は36回払い、60回払いのように、金利相当分を含めた金額を分割払いで支払う方式です。ボーナス月に支払額を増加し、通常月の支払いを低く抑えることも可能です。
「残価設定型ローン」はあらかじめ一定期間後の下取り価格(残価)を見込んで、目減り分だけを分割返済するというローンです。予め設定された残価額分だけローンを払い、支払い最終回にはクルマをそのまま返却してもよし、気に入って乗り続けたいなら残価分を現金で支払うか、再度ローンを組んでもよいという方式です。
「オートリース」はクルマをリース会社が購入し、一定期間、月々一定の料金で賃借(リース)するシステムです。オートローンと同様に分割払いで支払う方式に近い購入方法で、自動車代金に加え、車検代金や自動車税やオイル交換などの維持・メンテナンス費用を含んでリース代金を支払うことが可能です。


クルマは高価な買い物となるだけに、ローンが使えるか使えないかは大きな問題

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再確認しておきたい保険のあれこれ

クルマを運転するために必ず加入しなければならない保険が「自動車賠償責任保険」という保険です。これは自賠責保険や強制保険と言われることがあります。
自賠責保険は対人賠償事故のみにしか対応しないため、実際の事故ではカバーしきれないことがあります。そのため任意で加入する保険があります。任意保険は、対人の不足分、対物、搭乗者、自分のクルマの損害や水没、火災……さまざまなトラブルをカバーできます。
自賠責保険は掛け金が法律で定められていますが、任意保険は保険会社ごとに掛け金が異なります。それだけではなく、年齢や事故歴、運転するのが本人だけなのか?などさまざまな条件によって掛け金が異なってきます。
最近はインターネットで申し込む任意保険も増えてきて、従来型の保険よりも掛け金が安いことも多く、シェアを伸ばしています。
またコンビニエンスストアなどでも申し込み可能な1日単位の保険などもあり、ますます多様化しています。


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①Fスペース ②Fエステート ③Fクロスオーバー ④Fペイス(正解=④)