【ポルシェ②】戦後から’80年代前半までの代表モデルは?・’80年代後半から現在までの代表モデルは?
戦後から’80年代前半までの代表モデルは?
最初のポルシェとなる356は、排気量1・1ℓの空冷水平対向4気筒エンジンをリアに搭載し、後輪を駆動するRRレイアウトを採用していた。年々進化していくのは今も昔も変わらぬポルシェ社の姿勢で、ボディバリエーションやエンジン種類を増やしながら、ポルシェ356は結局1965年まで生産され続けた。
後継の911は、2ℓの空冷水平対向6気筒を搭載するモデルからスタートした。北米市場の要求に応えるため、356と比べて動力性能と安全性、そして居住性を向上。運動性能を極めたカレラRS2・7(通称ナナサンカレラ)が設定されたのは、この初代911。ちなみにカレラRS2・7はコレクターズアイテムとして今もかなりの高値で取引されている。
1973年夏、北米の新しい安全基準に適合させるため、911は大型バンパーの備わる第二世代へと進化する。ターボモデル(930ターボ)も投入され、ポルシェの高性能なイメージをより強固なものとした。
911以外では、ミッドシップの914、FRの924/944、そしてV8ツアラーである928が’80年代初頭までに登場。各モデルとも、911ほどではないものの、それなりのセールスを各国で記録した。
911カレラRS2.7は、レースの公認を得るために限定発売された。’73年限定のため通称はナナサンカレラ
1964年から1977年まで製造された初代911。1974年途中までのモデルは「ナロー」と呼ばれる
1948年から1965年まで製造されたポルシェ356。「ポルシェ」という車名が付いた初めてのモデル
ポルシェ928は1977年発売のGTスポーツ。911のようなRRではなく通常のFRレイアウトだった
930ターボは1975年に発売となった最上級モデル。最高出力280psのターボエンジンを搭載
’80年代後半から現在までの代表モデルは?
ポルシェが作るクルマが「新世代」に移るきっかけとなったのが、1986年に200台限定で生産された959だ。
959はレース直系のエンジンと電子制御の4WDを組み合わせたスーパースポーツで、1989年に登場した3代目911(964)のスタディ的なモデルとなったのだった。
そのころ、FRレイアウトの944は円熟期を迎え、最強のターボモデルなどを追加し、1991年に後継の968へとバトンを渡した。
911は1993年に第4世代(タイプ993)へと移行。1997年には全面的な新設計になる初めてのフルモデルチェンジ(タイプ996)を行ない、30年以上にわたり採用されていた空冷エンジンから水冷エンジンへと変更された。
フロント部分を911と共有するミッドシップオープンのボクスターも同時に開発され、こちらは1996年に登場。
さらにタイプ997、タイプ991、992と進化したポルシェ911。現在はSUVのカイエンやマカンとセダンのパナメーラとラインアップは豊富。そしてついに2019年にはEVのタイカンが追加される。
コンパクトなSUVとして人気の高いマカン。
ポルシェのSUVであるカイエンには、スタイリッシュさをさらに増したクーペが登場
タイカンと名付けられたポルシェ初のフルEV。すでに販売が開始されている
911の8代目となるモデル992。発表は2018年、日本では2019年より発売
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モータースポーツとポルシェの密接な関係
ポルシェは356を登場させるとすぐにモータースポーツの世界に傾倒し、そして結果を出した。さまざまなカテゴリーでの成功が、ポルシェのスポーツカーメーカーとしての地位を確かなものとしたのだ。
古くは1951年のル・マン24時間レースへの挑戦で、356は初参戦にして見事クラス優勝を果たす。550ではル・マンとミッレミリアを制覇し、フォーミュラカーはF2でチャンピオンに、F1でも1962年のフランスGPで優勝を遂げている。グループCカーでも席巻し、ポルシェはまさしく世界のレースの中心的存在となる。
昨今はGTカーレースへのマシン提供や、ワンメイクレースの開催。そして2014年からル・マン24時間レース復帰。2015年参戦2年目にして優勝。ル・マン最多チームの威厳を示した。
例題/アウディの4つの輪と関係のないメーカーは?
①DKW ②アウトウニオン ③BMW ④アウディ(正解=③)